林業および木材製造業における労働災害は、長期的には減少してきていますが、今なお災害が起こる頻度や、万一災害が起きたとき作業者が受ける負傷の程度は、他の産業に比べて高くなっています。林業・木材製造業労働災害防止協会は、林業と木材製造業の事業主が、作業者の協力のもとに行う自主的な労働災害防止活動の促進を通じて、安全衛生の向上を図り、労働災害の絶滅を目指すことを目的に、労働災害防止団体法に基づき、昭和39年(1964年)9月1日に労働大臣(現:厚生労働大臣)の許可により設立され、平成元年(1989年)7月に特別民間法化されました。以来、その公益的使命を達成すべく、林業、木材製造業の安全で健康・快適な職場づくりを支援するため、各種の事業を積極的に展開しています。
森林は、21世紀の地球にとって大きな役割を担っています。
この森林を守り育てる林業と、生産された木材を活用する木材製造業の職場が、安全で快適なものとなることをめざし、当協会は、厚生労働省、林野庁の指導のもとに事業者の皆さんの活動を支援し、「労働災害のない安全で快適な職場づくり」を推進していきます。
安全衛生管理活動
林業、木材製造業のすべての事業場で危険の芽を摘み取り、安全の先取りをするリスクアセスメントを実施していただくための事業をはじめ、事業者と作業者が一体となって参加する「林材業ゼロ災運動」や、「木材加工用機械災害防止対策運動」などの具体的な活動、安全管理士、林材業安全技能師範などによる事業場に対する安全衛生診断、技術的指導・援助を行っています。
安全衛生教育
特に一定の業務や危険な作業に従事する作業者に対しては、技能講習や労働安全衛生法に基づく特別教育等を受けさせることが義務づけられています。
私たちの協会の都道府県支部では、このような会員事業場などのニーズに応えるため、次のような安全衛生教育を行っています。
調査研究活動
労働災害が多い作業については、安全な作業を行う手順、手法等が現場で励行される職場づくりが欠かせません。
私たちの協会では、時代の流れを先取りしながら、業界関係者のニーズに応えた調査・研究等を行っています。
安全衛生の向上と広報普及活動
私たちの協会では、職場における労働災害防止への取組の決意を新たにするために、毎年1回、関係者が一堂に会する全国林材業労働災害防止大会を開催しています。
このほか、災害防止についての調査・研究結果や、災害の発生動向・災害事例の紹介など提供を行うとともに、各種教育図書や視聴覚教材の作成、頒布、ならびに月刊広報誌「林材安全」の発行などを行っています。また、ホームページでも広く最新の情報を提供しています。